Untitled.短文保管庫。
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チョコレートの箱を開けよ! #03


「キューちゃん先輩!この後飲み、行きません?」

仕事も上がりの時間まで後少し、と言うところで同じ時間に上がれると言うコノエに捕まった。


くのり君とコノエちゃん


「良いけどさ、千歩譲ってキュー呼びは許すけどちゃん付けやめれって」
僕、それ何度言ったかな?と付け足しながらも答えれば、コノエは営業用のにっこりスマイルで「だって、キューちゃん先輩って響き、可愛いじゃないですかぁ!」としれっと答えるのだ。
バイト先での僕の愛称は某有名スパイ映画の新作が公開されてからと言うものキューとなっている。九里の九と、作中に登場するQと呼ばれるキャラクターが僕とどこと無く似ていたから、という理由による。
大抵はキューか、キュー先輩、なのだが。僕の横でにこにこと笑っているコノエだけがキューちゃん先輩と呼ぶ。
そんな彼女は地元ではお嬢様学校と言われる女子大に籍を置く正真正銘の女子大生である。ついでに言えば、腐女子である。外面に騙されること無かれ、だ。
市街地から遠くない場所にある彼女の家の近くにある飲み屋は、僕とコノエがよく行く店だ。店員にはカップルだと間違われている。僕もコノエもそういう勘違いを気にしない為に、否定せず一年程が過ぎていた。「今日も仲良いねー」という見知った店員の声に迎えられつつ、いつも通り店の端、少しだけ静かな区画に座る。一杯目はお互いにビール、とはならず俺がジントニック、コノエはクーニャンだ。それはお互いお決まりの一杯目。
「いい加減カップルじゃないって訂正しますー?」
注文した一杯目が届くまで、手持ち無沙汰なコノエがおもってもいない事をケラケラと笑いながら僕に問う。
「今更?もういっそ付き合っちゃうかー?」
そして僕も思っても居ないことを笑いながら返す。
「ヤですよ。キューちゃん先輩、本命とくっついたら私のこと振るじゃないですか」
「ちなみにコノエと付き合ったとしても男遊びは辞めません」
「全く付き合うメリットが見あたりませんね!学校でキューちゃん先輩の写真見せて自慢できる位ですかね?」
「ソレ、別に今でもできるしな。チュープリでも撮ってみる?」
「無駄に上手そうなんでお断りしときます」
「エロ方面なら任せろ」
「一般基準から見てもちゃんとイケメンなのに本当残念ですね!」
「コノエもね。外面とステータスはかなりイージーモードの癖に。もうコノエがチカシと付き合えばいいじゃんかよーもー」
「うわ、今日は絡みますね。まだ一滴もアルコール入れてない癖に」
コノエがそう言い眉を顰めた辺りで一杯目の酒が僕らの前に置かれる。軽く乾杯をすれば、お互いに自分のグラスの中身を呷る。
「店員さーん!二杯目電気ブラン!ロックで!」
「うわ一気ですかしかも次を電気ブラン選択ってかなり荒れてますね」
「もうねー、酔っちゃいたい訳よ。んであわよくばムツとワンナイトラブにもつれ込みたい訳よ」
目の前に置かれたチカシが好んで飲む酒でもある電気ブランを流し込みながら呆れ顔のコノエにそう答える。

「結局どんだけ酔ってもそんなことできない癖に?」

僕の言葉にそう返したコノエは意地の悪い笑みを浮かべる。
電気ブランは相変わらずの独特の風味でコノエの言葉と共に僕の胸を重くさせた。

――――――――――――――――――――

コノエちゃんが色々引っ掻き回してくれればいい。
コノエはたぶん苗字だけどフルネーム決めれてない。
 
| 20:26 | チョコレートの箱を開けよ! | comments(0) | - | posted by 狭山 |
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